脂質代謝改善!!室戸海洋深層水より調製した高ミネラル飲料の長期飲用が健康状態に及ぼす影響
室戸海洋深層水から調製した高ミネラル飲料の長期飲用が体内のミネラルバランスと血圧、脂質代謝に及ぼす影響を赤穂化成株式会社が調査し、その結果は第46回日本人間ドック学会学術大会で発表されました。
室戸海洋深層水から調製した高ミネラル飲料の飲用が体に及ぼす影響については、運動前の飲用が運動時の血圧上昇を抑制することや、短期飲用が食後の血中脂質の上昇を抑制することが報告されています。この調査では、高ミネラル飲料の長期飲用が血圧、脂質代謝に影響を及ぼすかが調べられています。
研究は、健常な男性32名、女性48名(計80名)を被験者に、室戸沖より採水した海洋深層水から調製した高ミネラル飲料「室戸海洋深層水100%飲料」※1と、比較飲料として市販の鉱水※2が用いられ試験されています。
その結果、室戸海洋深層水から調製した高ミネラル飲料を長期飲用した場合、血圧は低下する傾向が見られ、毛髪中のマグネシウム濃度は上昇しました。また、女性では体重の減少、30代の女性においては、総コレステロール、LDL※3、さらに40代の男性においては、カイロミクロン※4の有意な減少が認められました。
この研究では「室戸海洋深層水100%飲料」を長期飲用することにより、血圧、血清脂質が低下する効果が得られました。また、血圧低下と毛髪中のマグネシウム濃度およびMg/Ca比の上昇がともに見られることから、血圧低下と体内マグネシウム動態との関連について、これまで考えられていたメカニズムの解明にもつながりました。将来的に、毛髪中ミネラルの測定によって高血圧症になるリスクを判断できる可能性が期待されます。
さらに平成15年度の国民栄養調査の結果によると、生活習慣病の重要な危険因子の一つである高脂血症や肥満の増加が報告されています。この研究で血清脂質低下、体重減少、BMI低下が見られることから、「室戸海洋深層水100%飲料」を長期飲用することで生活習慣病の発症や重症化を予防できると考えられます。
※1の成分構成......Mg:200mg/L、Na:74mg/L、Ca:71mg/L、K:69mg/L、硬度1000mg/L
※2の成分構成......Mg:1.4mg/L、Na:4.9mg/L、Ca:9.7mg/L、K:2.8mg/L、硬度30mg/L
※3:LDL......肝臓で作られたコレステロールを身体の各部分(末梢組織)に運ぶリポ蛋白で、細胞に取りこまれずに血中に停滞しているものを指す。
※4:カイロミクロン......食事由来のコレステロールや中性脂肪は、胆汁酸によって乳化されカイロミクロンとなって小腸より吸収され血液中に入る。血液に入ったカイロミクロンはエネルギー源として各細胞に輸送され、過剰な場合は脂肪として細胞内に蓄積される。(血中カイロミクロンが高い状態)≒(脂肪の蓄積がされやすい状態)といえる。
【研究概要】
■研究員
境 剛史、太井秀行、魚住嘉伸、中川光司(赤穂化成株式会社 技術開発部)
小野成樹、邉見公雄、(赤穂市民病院)
■研究内容
研究期間・・・・ 2003年5月~2004年6月
被験者・・・・・・ 男性32名、女性48名(計80名)
サンプル飲料
被験飲料・・・高知県室戸沖より採水した海洋深層水から調製した高ミネラル飲料「室戸海洋深層水100%飲料(硬度1000)」=1000mL/日(Mg:200mg/L、Na:74mg/L、Ca:71mg/L、K:69mg/L、硬度1000mg/L)
対照飲料・・・市販の鉱水=1000mL/日(Mg:1.4mg/L、Na:4.9mg/L、Ca:9.7mg/L、K:2.8mg/L、硬度30mg/L)
研究方法・・・ 被験者を無作為に2群に分け、5ヶ月間の飲用を2回設け、その間に2ヶ月間の休止期間をおく、クロスオーバー試験で実施した。
飲用期間の前後で、血液検査及び生理学的検査を行った。
試験スケジュール・・・
■研究結果
【検査データ① 血圧について】
高ミネラル飲料飲用期間、特に男性の飲用群、血圧高値群において、血圧の低下または上昇を抑制する傾向が見られました。
高ミネラル飲料飲用期間、特に男性の血圧高値群において、毛髪中のマグネシウム濃度の上昇または低下を抑制する傾向が見られました。
※補足説明・・・細胞内Ca濃度が上がると血圧が上がり、Ca濃度が下がると血圧が下がるといわれている。従来からMgは『天然のCa拮抗薬』といわれており、『細胞内Ca濃度の低下→血圧降下』に寄与することは想定されていたが、毛髪中ミネラルで証明された例はほとんどなかった。今回の結果では、「室戸海洋深層水100%飲料」の長期飲用によって血圧降下が見られた被験者の毛髪(毛髪は細胞内のミネラルバランスを反映させるとされている)でMg/Ca比がMgリッチな方向に働いたことから、下記2つの可能性が期待される。
<Ⅰ> 「室戸海洋深層水100%飲料」長期飲用による血圧降下には、『Mgによる細胞内Ca濃度の低下』がメカニズムとして存在する可能性。
<Ⅱ>毛髪中Mg/Caの測定によって、血圧動態(高血圧状態による可能性)を把握できる可能性。
【検査データ② 脂質代謝について】
女性の肥満群(BMI≧25)において、体重及びBMI値が高ミネラル飲料飲用群で有意に低下しました。
30歳代の女性群において、LDL、総コレステロール値が高ミネラル飲料飲用群で有意に低下しました。
40歳代の男性群において、カイロミクロン値が高ミネラル飲料飲用群で有意に低下しました。
(参考資料1)
□資料提供:赤穂化成株式会社
・発表日:2005年8月25〜26日
・発表会名:第46回日本人間ドック学会学術大会
・発表者:赤穂化成株式会社
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