海洋深層水を使った健康増進施設「バーデハウス室戸」が「シレストむろと」で21年7月に再オープン!

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 高知県室戸市岬の「バーデハウス室戸」が小松幹侍市長が社長となる新会社「MUROTO」が経営する「シレストむろと」で21年7月に再オープンした。 同県の東先端にある室戸岬東側の海岸沿い約3・5ヘクタールのエリアを同市が整備した公園「ディープシーワールド」。「バーデハウス室戸」は公園内の施設の一つで、同市が約8億1千万円で建設。海洋深層水を使った温水プールやサウナ、レストランなどを備え、18年7月にスタートした。


 開業後は当初見込んでいた観光客の利用が伸び悩むなど、年間利用者は4万2千~8千人で推移。事業の見直しが必要となった運営社が今年の3月に市に精算と指定管理者の撤退を申し入れた。


 同市は「健康観光」の推進を重要施策に掲げる。地元の室戸商工会や同市などでつくる「次世代の湯治場検討協議会」が進める「次世代の湯治場」構想は国の「地方の元気再生事業」に今年度も継続して採択されており、海洋深層水を活用した健康増進プログラムを提供する「バーデハウス室戸」は構想の中心的な施設でもあった。

 

 今後は100%出資し、 同商工会は「『次世代の湯治場』は元気再生事業の中でも評価が高いといわれる。指定管理者撤退後に市が「シレストむろと」として引き継ぐことで安堵している」という。

 

 同市は7月の再オープンで、経費削減をはじめ、地場産品を増やすなど販売部門の充実など経営の見直しを進め、同市商工観光深層水課は「今までは、指定管理者とうまく連携がとれず、健康増進施設でありながら十分に活用しきれなかった」とし、利用者拡大に取り組んでいく。利用者の健康増進で、これまで蓄積したデータはあり、それを生かせる施策も必要である。
高知県は平成7年から民間企業への分水を開始。県によると、利用企業は9年は24社、売り上げは13億円だったが、20年は118社、134億円まで拡大。清涼飲料水や海産物、菓子類などの分野で利用されている。

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