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肝機能改善効果!海洋深層水ミネラルの長期摂取がヘモレオロジーに及ぼす影響

 食品が血液動態に及ぼす影響は、最近の研究によって数多くが報告されており、日本ヘモレオロジー研究会は、海洋深層水由来の高ミネラル飲料が短期的に全血流動性を改善することを報告しています。研究では、海洋深層水から調製した高ミネラル飲料のMgに着目し、継続的に摂取したときの血液動態、特に全血流動性に加え、血圧に及ぼす影響についてが調べられています。
 被験飲料は、高知県室戸沖より取水した海洋深層水を逆浸透膜で脱塩し、硬度を1000に調製し、2Lペットボトルに個別包装した「室戸海洋深層水100%飲料(硬度1000)」で、被験物1L当たりの主要ミネラル濃度は表.1のとおりです。
 試験対象者とその選択基準は次のとおりで、血圧は収縮期圧が130mmHg以上、拡張期圧が85mmHg以上を基準に、予備検査において境界域周辺の血圧値を示した成人を対象とし、31名(男性22名、女性9名)が被験者です。なお、予備検査において正常血圧であった人は19名、収縮期圧が130mmHgより高い者、拡張期圧が85mmHgより高い者が12名でした(対象者全員の平均年齢44.7歳)。
 被験者は試験前夜より絶食とし、試験当日は午前7時から11時の間に採血、尿検査、血流測定が行われました。その後、3ヶ月間は被験飲料を飲用せずに、その後10ヶ月間は1日500mlの飲用期間とし、飲用時間を特に指定されていません。飲用開始後、1〜2ヶ月毎に1回上述の方法にて検査、経過観察が行われました(図.1)。なお、飲用期間中は食事の内容と量、運動、飲酒などの生活習慣に関する指導は特に行われず、毎日の食事内容、飲酒量、喫煙本数を自記方式にて調査されました。
 血流(全血通過時間)の測定は、菊池らの方法2)によって行われ、採血後ただちにヘパリンナトリウム(ノボノルディスクファーマ)5%になるよう全血を調製し、MC-FAN(サンツリー機工)を用いて行われました。マイクロチャネルチップ(日立原町電子工業)は、流路幅7μmのものが使用されています。
 一般臨床検査項目として、赤血球数、白血球数、ヘモグロビン値、ヘマトクリット値、GOT、GPT、ALP、LDH、CPK、ALB、コリンエステラーゼ、総タンパク、A/G比、総コレステロール、トリグリセライド、HDLコレステロール、LDLコレステロール、遊離脂肪酸、リン脂質、尿素窒素、尿酸、クレアチニン、血清鉄、不飽和鉄結合能、グルコース、HbA1C、血糖、フルクトサミンを、尿ではタンパク、糖、ウロビリノーゲンが測定されました。血圧は、原則として週に1回、可能な限り毎週同じ時間に測定しています。
 全てのデータの統計的有意性の判定は対応のあるt-検定が行われ、危険率5%以下であった場合を有意として扱われました。

 

●検査結果は次のとおり

 1)開始時の被験者の特徴
  被験飲料飲用前の被験者の特徴は表.2に示したとおりで、血流通過時間が60秒/全血
100μl以上のもの、および収縮期圧が130mmHg以上のものの割合が高く、糖尿病の治療を受けているものが3人であった。  

 2)血液検査および尿検査
 貧血検査 血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリットにおいて非飲用期間から飲用期間を通じて有意な変化は認められなかった。
 生化学検査 肝機能においては、LAPでのみ、飲用前と比較して3、5、7、8ヶ月後に有意な減少が認められた。その他肝機能・筋・脂質代謝・腎機能・糖代謝指標においては、一時的な増減は認められたものの、2ヶ月以上同じ傾向が認められた項目はなかった。
 尿検査 タンパク、糖、ウロビリノーゲン、潜血において有意な変化は認められなかった。

 3)全血通過時間
 非飲用期間の開始時の被験者の全血通過時間は80±8秒/全血100μlであった。非飲用期間3ヶ月経過後の全血通過時間は76±6秒/全血100μl(平均値±標準誤差)と非飲用期間開始時との有意な変化は認められなかった。被験飲料を開始してから1ヶ月後には54±2秒/全血100μlに有意に減少し、その後飲用期間中はこの水準が維持された(図.2)。また、その傾向は非飲用期間中に60秒/全血100μl以上の被験者において顕著であった(図.3)。

 4)血圧
 非飲用期間の開始時の被験者の収縮期圧は143±5mmHg、拡張期圧は87±2mmHgであった。非飲用期間3ヶ月経過後の収縮期圧は140±5mmHg、拡張期圧は86±3mmHgと非飲用期間開始時との有意な変化は認められなかった。
 しかしながら、被験飲料の飲用を開始してから1ヶ月後には収縮期圧、拡張期圧ともに減少し、その後飲用期間中はこの水準が維持された(図.4)。また、その傾向は収縮期圧においては、非飲用期間中に収縮期圧130mmHg以上の被験者、また拡張期圧においては拡張期圧90mmHg以上の被験者においてより顕著であった(図.5)。また、脈拍は全試験期間中において、開始時と比較して有意な変化は認められなかった。

●考察

 この試験において、海洋深層水由来の高マグネシウム飲料である「室戸海洋深層水100%飲料」の飲用によって血液流動性の改善、および血圧の降下が認められました。これらは、飲用開始前にそれぞれの項目で正常域より高い測定値を示した被験者により顕著でした。
また、血球系検査結果が飲用前と比較して変化しなかったことから、この血流の改善は血球数の増減等に起因するものではないと考えられます。昨年の本研究会で「室戸海洋深層水100%飲料」の飲用が短期に全血流動性に及ぼす影響について報告されているが1)、この影響は飲用を継続すると、長期にわたって継続することが示されました。
 高血圧症は、その原因が明らかである二次性高血圧と、原因がはっきりしない本態性高血圧に分類されるが、二次性高血圧には腎性高血圧、内分泌性高血圧、腎血管性高血圧などがあります。高血圧症の約90%は発症原因不明の本態性高血圧であると言われており3)、その判定、診断は十分に明らかではありません。本態性高血圧症では、末梢血管抵抗の上昇が昇圧に、より大きな役割を果たしている可能性が示されています4)。本試験では血液流動性の評価として微小循環系のモデルであるマイクロチャネルを用いた評価系を採用しており、血流の改善が末梢血管抵抗の低減につながった可能性が考えられます。
 本態性高血圧症においては、マグネシウム欠乏状態になることが示唆されていて5)、実験動物である脳卒中易発症SHR(Stroke-prone SHR、 SHRSP)の研究ではマグネシウム添加食が脳卒中を予防し、延命させることが証明されています6)。そのため本試験で用いた被験飲料中のマグネシウムが血液流動性の改善による末梢血管抵抗の低減、および血圧降下に作用したものと考えられます。
 マグネシウムが血圧効果に作用すること、およびその二者の関連性については多くの報告があります7)、8)、11)、12)。本試験に用いた被験飲料は表1.に成分を示したように、ナトリウム含量が少なく、マグネシウム含量を特に高めた飲料であることから血管拡張性に、すなわち血圧降下へマグネシウムが主として関与したことが考えられます。しかし、本試験の成績のみからは、「室戸海洋深層水100%飲料」がどういう様式で血圧降下方向に作用したのかまでは結論づけることはできません。
 一方、疫学的には、小林による河川の硬度と脳卒中死亡率との関連性3)、マグネシウム摂取と血圧との関連性を示唆する知見が報告されていて2、13)、今回の結果もこれら報告とよく合致し、血圧降下のメカニズムはマグネシウムによる効果が主であると考えられます。
 本試験期間を通じて有意な心拍数の変化や、尿検査、血液検査の臨床検査で問題となる変化は認められなかったことから、「室戸海洋深層水100%飲料」の安全性は極めて高いといえます。
  以上、本試験成績は、海洋深層水由来の高マグネシウム含有飲料である「室戸海洋深層水100%飲料」が、ヒトにおいて全血流動性に加えて血圧の適正化にはたらき、循環器疾患を予防する可能性があることを示すものです。

●参考文献

1)太井秀行、渡邉康光、中川光司、野崎豊、菊池佑二(1999):海洋深層水由来ミネラルがヘ モレオロジーに及ぼす影響、ヘモレオロジー研究会誌、 2、 43-47
2)Karppanen、 H.、 Pennanen、 R. and Passinen、 L.(1978): Minerals、 coronary heart disease and   sudden coronary death.、 Adv. Cardiol.、 25、 9-24
3)Kobayashi、 J (1957): On geographical relationship between the chemical nature of river water  and death rate from apoplexy.、 Ber. Ohara. Inst.、 11、 12-27
4)菊池佑二、門馬正人、牧野鉄矢、田村正孝 (1998): 細胞マイクロレオロジー測定装置  MC-FAN.、 細胞 、 30、 7、 281-284
5)海老原昭夫(2000):知っておきたい高血圧の話、薬事日報社、16-17
6)糸川嘉則・斉藤昇 (1995):マグネシウム 成人病との関係、光生館、130
7)Touys、 R.M.、 Milne、 F.J.、 and Reinach、 S.G. (1992): Platelet and erythrocyte Mg2+、 Ca2+、   Na+、 K+ and cell memblane adenosine triphosphatase activity in essential hypertension in   black.、 J.Hypertens.、 10、 571-578
8)Yamori、 Y.(1989): Predictive and preventive pathology of cardiovascular diseases.、 Acta.    Pathol. Jpn.、 39、 683-705
9)Murphy、 E.、 Freudenrich、 C.C. and Lieberman、 M (1991): Cellular magnesium and Na/Mg   exchange in heart cells. Annu.、 Rev. Physiol.、 53、 273-287
10)Philippu、 A. and Schumann、 H.J. (1966): Significance of calcium and magnesium ions for the  storage of adrenomedullar hormones.、 Arch. Exp. Path.、 252、 339-345
11)Jacqueline、 C.M.、 W、 Diederic、 E.G.、 Frans HM.、 D.、 Roger、 B.、 Anthony、 M.、 and Albert、 H.    (1994): Reduction of blood pressure with oral magnesium supplementation in women with      mild  to moderate hypertension.、 Am. J. Clin. Nutr.、 60、 129-135
12)Motoyama、 T.、 Sano、 H.、 Nakano、 O.、 Miki T.、 and Suzuki、 H (1988): An essential
  hypertensive patient with a significant reduction in blood.、 Nippon Naika Gakkai Zasshi、 77(5)、   732-733
13)McCaron、 D.A.、 Morris、 C.D.、 and Stanton、 J.L. (1984): Blood pressure and nutrient intake in  the United States.、 Science.、 224、 1392-1398


□資料提供:赤穂化成株式会社
・発表日:2000年11月10日
・発表会名:第7回日本ヘモレオロジー研究会
・発表者:赤穂化成株式会社

 

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