魚介類の促成

どんなものに活用されてるの?

どんなものに活用されてるの?魚介類の促成

 海洋深層水は、病原微細生物を持っていないので、清浄で低温が保たれる環境の中で魚介類の養殖ができます。しかも、水温調節がしやすいために、成長が鈍化することなく通常よりも早く、魚介類が成熟するという結果も出ました。

 ヒラメでは、良質で病原性のない受精卵が得られ、放流種苗生産用として水産関係機関へ事業用として提供することができるまでになりました。メダイ、トラフグ、キンメダイなど高級魚の飼育、成熟試験も実施していますが、温度管理、魚類の成熟がコントロールしやすく、利用価値も期待されています。そのほか、海洋深層水を用いて非常に小さな藻類を連続培養し、その海藻類でカキ、アワビ類を飼育する試験も行われています。

 また、研究所の利用水が流れる地点周辺は、テングサをはじめ、様々な海藻が生い茂り、ウニ、カニなどの生物も多く見られていることから、深層水による沿岸海域の肥沃化の可能性が見いだされています。海洋深層水が漁業の生産性の向上にも役立つ日も近いかもしれません。

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