『「神秘のくまいし海洋深層水特産品フェア」から知る、北海道の「熊石海洋深層水」』

「熊石海洋深層水」を煮出した塩を利用した「たらこ・明太子の塩漬け」などを携えて、函館タナベ食品は、今年も「神秘のくまいし海洋深層水特産品フェア」に出店しました。

 

 

このフェアは毎年渡島支庁主催で行われる海洋深層水を用いた物産品を販売する物産展であり、今年2012年には去る6月22日(金)に第6回目が開催されたところです。
毎年開催されるこの「神秘のくまいし海洋深層水特産品フェア」で扱われる商品としては、海洋深層水を使用した塩や、しゅうまい、漬物、豆腐などの他にも、大福やスイートポテト、みそカステラなどのスイーツや、イチゴジャムやトマトジャムなど、多岐に渡ります。しかもこれらはすべて熊石の海洋深層水を使用した商品というのですから驚きです。

 

では、この「熊石海洋深層水」とはどのような水なのでしょうか。

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現在、日本で取水されている海洋深層水は、「太平洋深層水」と「日本海固有水」の2つの海洋深層水に分けることができると言われています。

 

主に、高知県や静岡県で取水している「太平洋深層水」の起源は、グリーンランド沖であるそうで、地球上を大循環して日本沿岸で湧昇しています。
一方、富山県や熊石町が取水している「日本海固有水」は、日本海北部が起源であるそうです。

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日本海には、海水の流出入が行われる海峡が、間宮、宗谷、津軽、関門、対馬の5つありますが、いずれも浅いうえに幅も狭く、深層水の交換はほとんどされません。それゆえ、この付近の海洋深層水は、日本海内部で循環しているといえます。このことから、まさしく「日本海固有の海水」と言うことができるのです。

 

この「日本海固有水」は、太平洋側の「太平洋深層水」に比べて、水温が低く安定しており、溶存酸素が多く含まれているようです。この溶存酸素は、きれいな水ほど多く含まれていると言われています。溶存酸素が水中おいて低下することにより、好気性微生物の活動を抑制して水域の浄化作用を低下させ、また水生生物の窒息死を招くと言われています。
この清純な「日本海固有水」の海洋深層水である熊石海洋深層水は、現在では熊石海洋深層水供給施設において、町内利用者、町外利用者、業者問わず、料金を払えば簡単に給水することができます。

 

現在、水産分野への利用として、エゾアワビの陸上養殖施設へ、パイプラインで一日約2,000トンを供給しているそうです。海洋深層水を飼育水として利用することで、高水温期の斃死率の低下や、成長率の向上などが期待されているのです。

 

また、その高い清浄性と低温安定性の特性が注目され、熊石漁港内荷捌所などにも熊石海洋深層水が供給されています。陸揚げされた魚介類の洗浄用水に使用することで、魚介類の鮮度が保たれ、安心で安全な水産物の供給を行うことができるそうです。
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