食べた人を〝まめ〟に 富山湾でくみ上げられた海洋深層水を使ったみその仕込み作業が始まった・・・

 富山湾でくみ上げられた海洋深層水を使ったみその仕込み作業が十二月十八日、
入善町一宿の農産物加工所で始まった。地元の農家女性グループが、蒸した大豆と
米こうじ、塩を混ぜてミキサーでミンチにし、深層水を加えて手でじっくり練り込んで、
貯蔵用のたるに収めていった。


 この海洋深層水を使ったみそは、入善町の海と里の恵みを凝縮した無添加の手づくり
みそだ。町内の農家の主婦らが平成十四年、特産品加工グループ「豆な海(かい)」を結成し、
入善産大豆とコシヒカリ、入善沖の海洋深層水を使い、地元の原材料にこだわったみそ造り
に取り組んできた。

 商品名の「まめ」は「元気」を意味する方言。「食べた人が元気になるように」との思いを込
めている。十六年には地場産へのこだわりが認められ、主要原材料が県産百パーセントで
優れた品質の加工食品であることを証明する富山県ふるさと認証食品Eマークを取得。
年々売り上げを伸ばし、今年は十トンの生産を見込む。

 メンバーは七人で、代表の杉田美紀子さん(57)=小杉=、秋元康子さん(68)=一宿=、
野沢景子さん(65)=上野=の三人が中心となって作業に当たる。杉田さんは「大豆がいい
から味はどこにも負けない。安心して味わってもらいたい」と話す。

 仕込みは十二月中旬から三月中旬にかけ、入善町一宿の町農村女性グループ・にゅうぜん
味菜(あじさい)研究会の加工施設で行う。蒸した大豆に、コシヒカリから作ったこうじと塩を混
ぜ合わせ、深層水を加えながら手で練り込む。すべてが手作業で、一日に仕込むのは百二十
キロが限度。味の決め手となるこうじ作りには二日かける。三人は「『おいしかったよ』というお
客さんの声が何よりもの励み」と言う。

 熟成みそは十カ月ほど寝かせてから販売するため、間もなく新みそのシーズンを迎える。
今年は、ドレッシングや漬物用の加工みその開発にも挑戦。杉田さんは「大豆食品は元気の源。
みそを通して多くの人に良さを知ってもらいたい」と意気込んでいる。

 メモ 熟成みそは500グラム入り350円、家庭で熟成させる仕込みみそは10キロ3900円。
入膳のJAみな穂直売所、椚山のショッピングセンター・コスモ21などで販売。

▽電話0765-72-0169

toyama01.jpg

toyama02.jpg

PAGE TOP